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デヴィッド・ボウイと長年デザイナーとしてコラボレーションしてきたジョナサン・バーンブルックが、デヴィッド・ボウイの遺作となったアルバム『★(ブラックスター)』のアートワークについて語っている。

『★(ブラックスター)』はデヴィッド・ボウイの25枚目のスタジオ・アルバムで、彼の69回目の誕生日となる1月8日にリリースされ、デヴィッド・ボウイはその2日後の1月10日に亡くなった。

ジョナサン・バーンブルックは、このアルバムのカヴァーとスリーヴを手掛けており、過去には2002年の『ヒーザン』、2003年の『リアリティ』、2013年の『ザ・ネクスト・デイ』、そして2014年のコンピレーション・アルバム『ナッシング・ハズ・チェンジド』でもデヴィッド・ボウイの作品に関わっている。

『★(ブラックスター)』は、闘病中だったデヴィッド・ボウイからの「別れの贈り物」であり、ジョナサン・バーンブルックは、誰もが迎える死という概念がこのアルバムのアートワークには表れていると語った。

「これは死という運命に直面した人間のことなんだ」とジョナサン・バーンブルックはデザインのWEBマガジン「デジーン」で先日インタヴューに答えている。「ブラックスターのシンボルは、“ブラックスター”と綴るより、最期であること、暗闇、シンプルさといった、この音楽に込められたものを表している」

「発表された時には、このカヴァーは駄作だ、5分もあればデザインできると多くの人に言われた。しかし、シンプルさという概念に誤解があるのではないかと私は思う」

レコード版の黒いスリーヴでは、星型の切り抜きから中にあるレコードが覗いている。「これは、レコードがもろい物体で、生まれ出ると同時に傷ついていくという事実を表している。つまり、これもまた死という運命を示唆するものなんだ」とジョナサン・バーンブルックは解説している。

デヴィッド・ボウイとの仕事全般については、ジョナサン・バーンブルックは次のように語っている。「彼はいつも面白いことをやりたがっていて、レコード会社についてよく愚痴っていたよ。レコードのカヴァーの価値を理解していたね、他の人がその価値を忘れていた時でも」

デヴィッド・ボウイの死を受けて、プロデューサーのトニー・ヴィスコンティは『★(ブラックスター)』は「別れの贈り物」であり、デヴィッド・ボウイの死は「アートのなせる業」であると評したメッセージを発表している。

トニー・ヴィスコンティは次のように語っている。「彼はいつだってやりたいことをする人でした。そして、自分のやり方で、ベストな方法でやろうとする人でした。彼の死も彼の人生と変わりません。アートとしての作品だったのです。わたしたちのために彼は別れの贈り物として『★(ブラックスター)』を作ってくれました。こうなるであろうことは1年間のほど知っていました。しかし、わたしは準備ができていなかったのです。彼は桁外れの人物でしたし、愛と生活に溢れていました。彼はわたしたちと共にいてくれるでしょう。ただ、今は泣くときなのです」

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