Yoshika Horita / PRESS

Photo: Yoshika Horita / PRESS

先日4月12日にセカンド・アルバム『ニマイメ』をリリースしたスコット&リバースですが、昨年の来日時にお話を聞く機会があったので、NME Japanでは日本語でのロックに挑戦しているリバース・クオモに「好きな日本の名曲10曲」を訊いてみました。素敵なエピソードのある曲や初来日時の思い出の曲など、貴重なエピソードを披露してくれました。リバース・クオモも、スコット・マーフィーも全編日本語で10曲について語ってくれています。

1. back number “ヒロイン”

リバース・クオモ「まずは……back numberの“ヒロイン”」

――どういうところが気に入りましたか?

リバース・クオモ「良いメロディ、ですよね?」

――そうですね。

リバース・クオモ「(コード)進行、感動します」

2. BABYMETAL “KARATE”

リバース・クオモ「えーっと、そして、BABYMETALの“KARATE”、ごめんなさい」

――どうして謝るんですか。どういうところが気に入りました?

リバース・クオモ「えーと……実は10代の時、私はメタルヘッズでした」

――よく存じ上げております。

スコット・マーフィー「今は違うの?」

リバース・クオモ「今は全部好き(笑)」

――スコットさんはBABYMETALをどう思いますか?

スコット・マーフィー「面白いと思います。アイドルとメタルの組み合わせってすごい差があるじゃん、けど、そのギャップが面白い。すごく日本っぽい」

――リバースさんはBABYMETALの海外での活躍をどう思いますか?

リバース・クオモ「実はベビメタのCDとウィーザーの新しいアルバムが同じ日に出たんですけど、ウィーザーが勝ちました」

3. 荒井由実 “翳りゆく部屋”

リバース・クオモ「次はユーミンの“翳りゆく部屋”」

――この曲を挙げたのはどうしてなんです?

リバース・クオモ「うん、10年前に阿蘇の海でドライブしながらユーミンのベスト・ヒッツを流してて、恋に落ちました」

ー―おおっ!

リバース・クオモ「妻にプロポーズした時もこの曲を流していました」

――ええっ! すごいですね。スコットさんも松任谷由実さんとかはお詳しいんじゃないですか?

スコット・マーフィー「詳しいかどうかはわからないけど、僕もカヴァーしてますね、“恋人がサンタクロース”を」

4. Perfume “ポリリズム”

リバース・クオモ「次はPerfumeの“ポリリズム”」

――どういうところが気に入ったんですか?

リバース・クオモ「えーっと、すごく洗練されていて、未来的でもあるね。繰り返されるパターンが少しずつ変わっていくのがいいですね。あと、面白いヴォーカル・プロデュース。キャッチーでいてユニーク」

スコット・マーフィー「何回も繰り返されるけど、飽きない感じ?」

――スコットさんはご本人たちと交流あったりするんですか?

スコット・マーフィー「何回も会ってます。すごくフレンドリーですね」

5. マキシマム・ザ・ホルモン “恋のメガラバ”

リバース・クオモ「マキシマム・ザ・ホルモン、“恋のメガラバ”」

――なるほど。

リバース・クオモ「この曲は全部持ってる。ヘヴィーなギターリフ、キャッチーなメロディー、エネルギー、楽しさ」

――こういう曲ってどこで知るんですか?

リバース・クオモ「多分、スコットさんに教えてもらってる」

――そうなんですね。

リバース・クオモ「そう、だけど、最近はスコットはあんまり連絡くれないんです」

スコット・マーフィー「いや、もっと邦楽の曲を送ってってメッセージが来たんだけど、最近僕、MONOEYESの作曲とかで忙しくて」

リバース・クオモ「年寄り」

スコット・マーフィー「最近全然聴いてないなって、だから、逆に僕じゃなくてマネージャーに勧めてもらって方が……」

リバース・クオモ「おじいちゃん」

スコット・マーフィー「リバースにおじいちゃんって言われたくないよ!(笑)」

6. V.A. “ドラえもんのうた”

リバース・クオモ「“ドラえもんのうた”」

――カヴァーもされてましたね。

リバース・クオモ「うん。すごく日本っぽい。短い中にたくさんのアイディア、複雑」

――確かに日本のアニメの楽曲はすごく多くを盛り込んでいる印象があります。それにリバースさんはどんな印象を持ってます?

リバース・クオモ「ミュージシャンとしての自由度が上がった。アメリカではこんな複雑な音楽ができないけど、日本での活動だと受け入れられる。だから、スコリバの曲は複雑な曲があったりする。すごく楽しい。ファーストの曲だと、“朝は近い”とか。アメリカ人にとってはすごく複雑だからできないけど、日本だとできる」

スコット・マーフィー「なんか日本ってカラオケ文化じゃないですか? なんかすごいびっくりしました。みんな、よくキーの転調のあるものとかをすぐに歌えるなぁって思いました」

7. 木村カエラ “Butterfly”

リバース・クオモ「“Butterfly”もファーストでカヴァーしてるんだけど、これが7曲目でいいかな?」

――そうですね。合っています。

「今まで演奏した曲の中で一番複雑だと思う。本当に難しい。すごく転調とかあって」

8. ユニコーン “雪が降る町”

リバース・クオモ「ユニコーンかな、“雪が降る街”」

――これはどういうところが好きですか?

リバース・クオモ「同じ感じなんだけど、いろんな違うセクション、パートがあるんだけど、全部キャッチーで感情的で、独特な感動があって懐かしさを感じる。ラヴソングなんだけど、ありがちじゃないんだよね。全然。あと、スコリバのライブでこの曲の良い思い出があるんだよね」

――どんな思い出なんです?

スコット・マーフィー「大阪のフェスで初めてライヴした時に、民生さんがステージ側で見ててさらに緊張しました」

リバース・クオモ「初めてのライヴだったよね」

スコット・マーフィー「「そうそう、僕らの初めてのライヴだったんだよね」

リバース・クオモ「スコリバのヴァージョンは良いですね。もっと速くてヘヴィ」

9. BoA “メリクリ”

リバース・クオモ「BoAの“メリクリ”」

――カヴァーもされていますよね。

リバース・クオモ「ああ、そうだそうだ。義理のお母さんがこの曲を教えてくれました。聴いた時に恋に落ちちゃいました。すごく良いメロディ。それで、その後、(作曲者の)原一博さんに連絡して、一緒にウィーザーの曲を作りました。2008年ですね」

スコット・マーフィー「なんて曲?」

リバース・クオモ「『ラティテュード』のデラックス・エディションによる“The Underdogs”だよ」

――この曲の魅力は?

リバース・クオモ「これもさっきと一緒なんだけど、すごく良いメロディとコード進行、常に変化していて歌っていて楽しいところだね」

10. “湖池屋ポテトチップス”

リバース・クオモ「湖池屋のポテトチップス」

――そう来ましたか。

リバース・クオモ「♪今何時、いいお味、湖池屋ポテトチ~ップス」

――CMソングは想定していませんでした。

リバース・クオモ「そう。でも、すごく可愛い。キャッチー、日本っぽい。それに初めて日本に来た時のことを思い出すね。1996年、テレビで見ました、ホテルで。そのツアーでは毎日ステージであの歌を歌いました(笑)」

――「そこからずっと覚えてるんですか?」

リバース・クオモ「うん」

スコット&リバースについて

リバース・クオモ「スコリバは本当の邦楽になりたいです。なんていうか、最近、音楽はコラボレーションがすべてなんだと思うんだ。アメリカでもそうなんだけど、いろんな世界やスタイルを混ぜるってものすごく楽しいし、何が起きるか見て、新しくサウンドを作り上げるのは良い方法でもあるね」

――邦楽になりたいというのは邦楽独自のスタイルとかを感じているのでしょうか?

リバース・クオモ「僕はただ、本当の日本の一部になりたいんだ。だから、タワレコ(渋谷店)の5階じゃなくて3階にCDを置いてほしいね(笑)」

――(笑)

スコット・マーフィー「ファーストアルバムで邦楽をやってるのに、外人ってだけで洋楽セクションに置いてたのはちょっとがっかりした」

リバース・クオモ「だから、ウィーザーにはできないことをやっていきたいね。だって、ウィーザーは今までもこれからも洋楽だからね」

リリース情報

1aSICX68_FH2A_H1-4_prep.pdf
Scott & Rivers / スコット&リバース
ニュー・アルバム『ニマイメ』
2017年4月12日発売
通常盤: SICX70  2,400円+税
完全生産限定盤(FABRICKオリジナル・イヤフォンケース付): SICX68-9 4,000円+税
01. 僕らの未来
02. Doo Wop feat. キヨサク(MONGOL800)
03. FUN IN THE SUN feat. PES(RIP SLYME)
04. カリフォルニア サンシャイン
05. 風吹けば
06. ニューガール
07. 君はサイクロン
08. スコリバのテーマ
09. 本音なんだ。
10. ハミングバード
11. 変わらぬ想い with miwa
12. パンツ脱ぐ(ボーナス・トラック)

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