20位 ニール・ヤング/『ハート・オブ・ゴールド~孤独の旅路~』


名作『ハーヴェスト』で知られるフォークのレジェンド、ニール・ヤングの最も素晴らしいサウンドを聞けるのがこの1996年のライヴ映像かもしれない。ナッシュヴィルの見事なセットで撮影されたトラックに加え、養鶏場でアルバイトをして過ごした子供時代の人間味あふれるエピソードの数々が盛り込まれている。


19位 ザ・キュアー/『ザ・キュアー・イン・オレンジ』


ザ・キュアーが世界を揺るがした80年代半ばのロバート・スミスと彼のゴス仲間の姿を見るなら、この映像だ。フランスにあるオランジュの古代劇場で演奏された“Faith”や“Primary”などは、誰にも止められないほどの迫力がある。


18位 モリッシー/『フー・プット・ジ’M’イン・マンチェスター?』


「ああ、マンチェスター、言い訳はしないよ」、故郷にあるマンチェスター・アリーナでのステージの終盤、モリッシーはそう冗談を飛ばしている。「僕のことを忘れないでよ」。そんなことがあり得ないことは、映像からもうかがえる。モリッシーは、嵐のような歓声に口をとがらせて飛び跳ねながら応え、ザ・スミスの名曲を数曲織り交ぜながら、自身のソロ・ナンバーを歌い続けた。


17位 ビースティ・ボーイズ/『ビースティ・ボーイズ 撮られっぱなし天国』


ニューヨークの象徴とも言えるバンドが、地元で最も有名な舞台であるマディソン・スクウェア・ガーデンで公演をするとなれば、それだけで十分注目を集める。しかし、ビースティ・ボーイズはそこに留まることなく、2006年、ファンによって撮影された映像をつなぎ合わせたフィルムをリリースした。ライヴ会場のあちこちに散らばった50人以上のファンは、何が起きても撮り続けるように指示されたという。


16位 ビョーク/『バイオフィリア・ライブ』


アイスランドの歌姫ビョークが2013年9月にロンドンのアレクサンドラ・パレスで、2011年に発売されたレコードのサウンドに息を吹き込む様子を捉えた映像。何度も繰り返し観たい作品だ。


15位 レディオヘッド/『ライヴ・イン・プラハ』


ビースティ・ボーイズのフィルムと似ているが、レディオヘッドのものはファンの手作り感がより強い。2009年にプラハで行われたライヴを訪れたファンが、家庭用のカメラでショウを撮影しようと決めたのだ。後にその映像は、収録済みのアルバム『イン・レインボウズ』の音に重ねられ、レディオヘッドが追及しつづける創造性を体現するものとなった。トム・ヨークが、このフィルムのインターネット販売に賛同したのも、不思議はない。


14位 レッド・ツェッペリン/『狂熱のライヴ』


この作品は、コンセプト・フィルム(この中でロバート・プラントは、勇敢な騎士を演じている……なにしろ時代は70年代なのだ)と、ニューヨークのマディソン・スクウェア・ガーデンで行われた3公演からの抜粋映像との奇妙な融合である。2007年の『祭典の日(奇跡のライヴ)』ほど洗練されてはいないが、究極のロックンロール・バンドであるレッド・ツェッペリンの本質に迫ったエキセントリックな映像になっている。


13位 マイケル・ジャクソン/『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』


幻の公演となってしまった「This Is It」のリハーサル映像を含む、このほろ苦いコンサート・フィルムは、史上最も崇拝されたアーティストの才能を痛いほど思い知らせる。何よりも、マイケル・ジャクソンが、コンサート初日のわずか18日前に亡くなってしまったという事実が、観る者の心に暗い影を落とす。


12位 アークティック・モンキーズ/『アット・ジ・アポロ』


アレックス・ターナーとドラマ「ハイっ、こちらIT課!」の俳優としても知られ、このフィルムの指揮をとったリチャード・アヨエイドのコラボレーションは、ここからスタートしている。2人は後に、青春映画『サブマリン』でもタッグを組むことになるわけだが、このライヴ映像はもっと汗臭く野性的だ。アークティック・モンキーズがデビュー・アルバムとセカンド・アルバムの楽曲を引っさげ、マンチェスター・アポロに殴り込んでいる。


11位 マニック・ストリート・プリーチャーズ/『エヴリシング・ライヴ』


後にニッキー・ワイアーが、バンドが「成功した」瞬間だと回想している通り、1997年にマンチェスターで行われたライヴを撮影したこのコンサート・フィルムはマニック・ストリート・プリーチャーズの集大成だと言える。、リッチー・エドワーズ失踪からの驚異的な復活と、右肩上がりの活躍への第一歩を証明したのだ。すべてのマニック・ストリート・プリーチャーズファン必見の一本だ。

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